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膝の痛みを歳のせいだと諦めていませんか?

パーソナルトレーナー池田道成

膝の痛みを歳のせいだと諦めていませんか?

「立ち上がるたびにズキッとする」
「階段だけ憂うつ」
「正座はもう無理」

そんな膝の不調を、つい「年齢のせい」と片づけていませんか。

たしかに加齢とともに関節の構造は変わります。でも現実には、100歳でも元気に歩く人がいる一方で、20代で膝に悩む人もいる。 つまり、年齢=膝痛ではありません。多くの場合、負担のかかり方と使い方の問題が、症状を大きく左右します。

なぜ膝は痛むのか?“膝そのもの”だけが原因とは限らない

膝は「股関節・足首・骨盤・体幹」と連動して働く“中継点”。どこか一つでも動きが悪い・弱い・偏っていると、膝にしわ寄せが来ます。代表的な要因は次のとおり。

  • 荷重の偏り:X脚/Y脚傾向、足のアーチ低下(偏平足/外反母趾)、硬い靴底や合わない靴
  • 筋力・筋持久力の不足:特にお尻(中殿筋・大殿筋)と太もも(大腿四頭筋)、ふくらはぎ
  • 筋膜・脂肪体の滑走不全:動くたびに突っ張る・引っかかる感覚
  • 動作のクセ:膝から曲げるスクワット、つま先が内に入る歩行、片脚立ちの不安定さ
  • 回復力の低下:睡眠不足・慢性ストレス・炎症的な食習慣(血糖スパイク)など

大切なのは、“どこが痛いか”だけでなく“なぜそこに負担が集まるのか”を見つけることです。

「正座を諦めていた60代の方」

60代女性。病院では「年相応」と言われ、痛み止めと湿布で様子見。DROITで評価すると、股関節の硬さと中殿筋の弱さ、足首の背屈制限が強く、膝前面の脂肪体が過敏に。

アプローチは、

  1. 脂肪体や大腿前面の滑走改善(やさしい手技+セルフリリース)
  2. 足首の可動域づくり(壁ふくらはぎストレッチ)
  3. お尻と太ももの共同作業を学び直すヒップヒンジ/クォータースクワット
  4. 日常動作の立ち上がりフォームの再学習 3週間で階段が楽に、2か月で正座時間が延び、孫と公園で走れたと笑顔に。

「ラン後だけ膝外側が痛む40代の方」

フォーム動画をスロー解析すると、接地のたびにつま先が内へ、骨盤が落ちて膝が内に入る(Knee-in)癖。腸脛靭帯周辺に負担集中。

対策は、

  • 週2回のグルート(中殿筋)強化+片脚バランス
  • ケイデンス調整(180spm目安に短く速く)
  • 着地位置を体幹真下へ、接地音を静かに
  • シューズの見直し(摩耗パターンと足型に合わせる) 1か月で違和感ほぼ消失。「距離を戻しても怖くない」と自己管理できる状態に。

痛みを“減らす→戻さない”4ステップ

Step1 評価

  • 片脚スクワット・階段昇降・しゃがみ込みの動画、足部アーチ、足首/股関節の可動域、筋力・バランスをチェック。必要に応じて医師連携で画像・採血(炎症・栄養状態)も確認。

Step2 痛みの鎮静

  • 脂肪体/筋膜の滑走改善、痛み教育(“痛み=壊れている”ではなく過敏化を理解)。0〜10の痛み尺度で2〜3/10以内を目安に負荷調整。

Step3 動作の再学習

  • ヒップヒンジで「お尻で受ける」感覚を習得
  • ニーアウト(膝とつま先の向きを合わせる)
  • 足首の背屈を引き出して膝だけで曲げない
  • 生活内反復(椅子立ち・階段・荷物の持ち上げ方)

Step4 体力の土台づくり

  • 中殿筋・大殿筋・大腿四頭筋・下腿三頭筋の筋持久力
  • 心肺ベース(鼻呼吸の軽い有酸素)で回復力を底上げ
  • 睡眠・栄養・ストレスマネジメントの整備

呼吸・睡眠・栄養を整えましょう

  • 呼吸:口呼吸→胸で浅くなり、体幹が不安定に。鼻呼吸+ゆっくり吐くで横隔膜を使い、骨盤〜体幹の連動を回復。
  • 睡眠:7時間目安。寝不足は痛みの過敏化・回復遅延・体重増加(膝負担増)につながる。
  • 栄養:体重1kgあたりたんぱく質1.0〜1.2g、野菜・果物600g/日、血糖スパイク対策(早食い回避・液体の糖を控える・食後に5分歩く)。関節の材料=たんぱく質と良質脂質を不足させない。

よくある膝痛の誤解

  • 「膝が減ったから、もう使わない方がいい?」  → 使わなければ筋力が落ち、さらに痛みやすく。適切な負荷で“使い方”を学び直すことが改善の近道。
  • 「痛み=ダメージ?」  → 痛みは“脳の警報”。過敏化しているだけのことも多く、正しい刺激で静かに収まる。
  • 「サポーターだけでOK?」  → 一時的な安心材料には◎。根本は動作と筋持久力。外部に頼り切らない身体づくりを。

DROITが“膝に強い”理由

私たちは、医師・管理栄養士・トレーナーが同じ設計図で伴走します。

  • 医師:必要時の診断・投薬判断・検査の設計
  • 管理栄養士:炎症・回復・体重管理を見据えた食事設計
  • トレーナー:動作評価→痛み鎮静→再学習→復帰の一貫プログラム さらに、Apple Watchや動画解析で感覚とデータを一致させ、再発を防ぐ“使い方”を身体に染み込ませます。普通のジムでは拾いきれない部分まで、予防医療と運動療法の間を丁寧に埋めるのがDROITの強みです。

まずは“諦めない”ことから

膝が痛いと、外出や趣味を控え、気持ちまで縮こまってしまいます。
でも、痛みはコントロールできる――その実感が戻れば、行動が変わり、人生の選択肢が広がります。

こんな症状があれば医療機関へ

発熱を伴う腫れ、夜間も強い痛み、外傷後に膝がつけない・ロックする、急な発赤や熱感が強い――こうした場合はまず受診を。私たちは医師と連携し、安全な範囲での運動再開を支援します。

「もう歳だから…」ではなく、「まだ変われる」ことを信じて行動に移しましょう。
あなたの膝に合ったやり方で、今日から一緒に動き方を整えていきましょう。